Safeguarding Patients Through Science: Global Patient Safety
科学を通して患者さんの安全を守る:世界中の患者さんの安全のために
世界中の患者さんに安全でより手の届きやすい薬剤を届けるという私たちのミッションを支えるために、製品のライフサイクルを網羅し、ベネフィットがリスクを上回ることを確実にするプロセスを確立しました。
ファーマコビジランス(PV)、すなわち患者さんの安全とは、副作用や薬剤に関連するその他の問題の検知、評価、理解、防止に関する科学および活動です。1
当社のGlobal Patient Safetyチームは、開発開始から市販されるまで、製品ライフサイクルを通してより安全な薬剤の使用を確保するよう努めています。科学者および医師から成る当チームは、当社製品の安全性の特性を解析し、世界中の患者さんが健康で安心していられるように既知のリスクを最小化することに注力しています。
”Global patient safetyは継続的にデータを収集して科学的知見を生み出し、患者さんが健康で安心していられることを最優先に取り組んでいます。”
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Han Ma, M.D., Ph.D., Chief Safety Officer and SVP, Global Patient Safety
革新的な薬剤への患者さんのアクセスを可能にする
当社の優先事項は、世界中のより多くの患者さんが安全で革新的な薬剤を使用できるようにすることです。
ファーマコビジランスはなぜ重要なのか?
ファーマコビジランス活動から得られた知見により、製品は市場に流通し続け、疾患に苦しむ患者さんのもとに届くこととなります。
ファーマコビジランス(PV)の保健法令および様式化された科学は、サリドマイドの悲劇の後、1950年代に始まりました。この悲劇は不十分な薬事規制と薬剤の安全性プロファイルに関する不完全な知識による公衆衛生への影響を及ぼしました。
以降、世界的に保健法令を確立することによって、安全性データを収集し薬剤を評価し患者さんへのリスクを最小化するための正式かつ体系的なプロセスが構築されました。
ヒトに使用する薬剤を扱うすべての製薬会社は、臨床試験中から承認後まで続くPVの義務を果たさなければなりません。薬剤の安全性・有効性に関する多くの情報は臨床開発の過程で収集されますが、市販前の臨床試験において薬剤の安全性プロファイルを完全に解明することはできません。それゆえ製薬会社が承認後も全ライフサイクルを通して継続的な薬剤安全性のモニタリングを行うことが重要です。
稀ではありますが、薬剤が市場から撤退する必要がある場合、安全性に関する知見は撤退の決断に必要な評価に役立ちます。
ステークホルダーにおいても、ESG報告2の最新のマテリアリティ評価においても、患者さんの安全性は製品の品質と同時に最優先されます。私たちにとってはいずれも同等に重要なものです。
Global Patient Safetyチームはどのように世界中の規制を遵守しているのか?
製薬会社は、医師、患者、介護者から自社薬剤により発現した副作用の可能性のある事象の報告を受けています。グローバルの関連法により、これらの報告に基づく安全性データは規制当局(アメリカ食品医薬品局、欧州医薬品庁、中国国家薬品監督管理局など)と共有する必要があります。
規制当局はこれらのデータを評価し製薬会社と密に連携し、薬剤の取り扱い説明書において最新の安全性情報が入手できるようにしています。
当社のGlobal Patient Safetyチームは効率的な事業運営と品質マネジメントシステムを通してグローバルの規制遵守の維持に取り組んでいます。
安全性の知見に関するモニタリングと、患者さん、ビジネスパートナー、規制当局へのコミュニケーション
臨床開発および市販後の段階にあるすべての当社製品の安全性プロファイルを解析し、伝えることが重要です。私たちは、有効性に関する情報とともに安全性に関する知見を患者さん、ビジネスパートナー、規制当局に伝えることに全力で取り組んでいます。
製品のベネフィットーリスクとは?
あらゆる薬剤が一定のリスクを伴っています。薬剤を評価し、そのベネフィットが想定され得るリスクを上回ることを確認します。ベネフィットとは一般的に、実証された薬剤の治療上の利点と表現され、有効性、利便性、生命への影響なども含まれます。リスクは、発現する有害作用であり、薬剤の忍容性および安全性が含まれます。
ポジティブなベネフィットーリスクバランスは、実際の医療現場における適切な処方者、製品、患者さん、タイミング、用法と使用に基づいて築き上げられるものです。
どのようにリスクを最小化するのか?
製造販売承認の時点では薬剤の安全性情報は限られています。臨床試験中に実際のリスクおよびその可能性をすべて特定することはできず、承認後に判明するものもあります。リスク管理では、ライフサイクルを通して製品プロファイルにおける不確実性に対処するよう努めています。リスクが特定されると、リスク管理計画(RMP)に従って管理を行います。RMPは、既知および未知のリスクに対するリスク管理戦略に関する会社の見解を示しています。
どのようにリスクを伝えるか?
既知の安全性リスクを記載した書類を策定し、臨床試験から実臨床の現場に至るまで薬剤の開発段階を通してメンテナンスをしています。これらの書類は「電子化された添付文書」として知られており、臨床試験中に認められた有害事象に関する情報(重篤度、特性や発現頻度に関する情報)が含まれます。
電子化された添付文書は、規制に基づいて作成されたものであり、薬剤のベネフィット・リスクを伝えるために多様なデータと医学的知識を活用した公式のガイダンス文書であることから、安全かつ有効な処方の基本となっています。
イノベーションおよび科学とファーマコビジランスの前進に対する私たちのコミットメント
製品ライフサイクルに影響を及ぼすあらゆる状況へのたゆまぬ改善は、私たちがどのようにミッションを実践するかということです。当社のGlobal Patient Safetyチームは、ファーマコビジランスという科学を前進させるために研究すること、そして、その成果を発表することにコミットしています。当社のイノベーションロードマップはグローバル規模でのより良いPVの実践に注力しており、世界中の患者さんの生活を向上させるという私たちの目標と合致しています。
増加を続ける当社のパイプラインとフットプリントに対応するために、当社はテクノロジー企業、学術機関、規制当局との連携を積極的に進めて、安全性調査を進展させる力を改善します。主要なパートナーシップとPVのデジタル化に取り組んで、次世代型の患者さんの安全性モニタリングの手法と能力の開発に取り組んでいます。
BeiGene社製薬剤の有害事象および副作用報告
有害事象および副作用については、主治医に相談の上、
当社までご連絡ください。
References: 1. Pharmacovigilance. World Health Organization. Accessed March 2021. Available from: https://www.who.int/teams/regulation-prequalification/regulation-and-safety/pharmacovigilance 2. Sustainability at Beigene: 2020 Environmental, Social and Governance (ESG) Report. Accessed March 2021. Available from: https://www.beigene.com/PDF/2020_BeiGene_Final_ESG_Report.pdf